感動する接客 Excellent Customer Service

日本の接客マナーの向上に役立つエピソードを更新していきます。

想像を超えるおもてなしとは 

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上の写真、なかなか雰囲気のあるテラス席ですね。

アメリカはテキサス州オースチンにある

五つ星ホテルのFour Seasons Hotelの施設です。

 

さて、本日は「想像を超えるもてなし」を考えます。

 

アメリカのベストセラー作家でありコンサルタント

Micah Solomon という方のサイトに出会い、

 

"5 Wow Customer Service Stories from five-star hotels"

という見出しのエピソードを読んでいたら、

5つのなかのひとつに面白いものがありました。

 

それがこのホテルの出来事なので

シェアします。

 

そもそも想像を超えるもてなしは

権威あるフォーブスやミシュランなどから

お墨付きをもらうようなホテルで競われることになります。

 

単に高いお金を払ってモノを買う行為

に比べると、滞在するという時間の経過があり

それには人の気遣いやもてなしが不可欠になります。

 

豪華なつくりの部屋で

出される料理も最高でも、

サービスが悪いと次の滞在予約の可能性は

一気に下がります。

 

通り一般の丁寧でフレンドリーさでは

印象に残るような

「また来たい」ホテルになりません。

 

接遇力の最高レベルが

ホテルで競われることになるのも

頷けます。

 

アメリカ人相手なら

”Wow!” と大げさに驚いていただくほどの

インパクトを与えることを目指す。

 

そういう背景を意識して

読んでください。

 

ビジネスの場で、特にサービス業なら

絶対によく耳にする、

最後の締めの決まり文句があります。

 

「何かほかに私にできることございませんか?」

 

まあ、いい方はいろいろあるとして

そんな締めの「ご挨拶」世界共通でしょう。

 

たいていは「これですべてで、もうありません」

という返事が期待されている。

 

マニュアル通りに丁寧さを示すご挨拶、

まあ、そんなところでしょう。

 

このコンサルタントは日頃から

現実にやりもしないうわべだけの

親切なマニュアル用の言葉に

違和感を持っていたようです。

 

だからこそ、もてなし力で評判の

スタッフが働く会社や組織で、

この言葉を試してみていたようです。

 

その中のベストだそうです。

 

ハウスキーパーが部屋に来て

ベッドメイキングなど仕事を終えて、

 

「何かほかに私にできる御用はございませんか?」

 

と言われたときに

「御用」がありました。

 

「昔から仔馬が欲しかったんだがね」

 

するとハウスキーパーは、

 

「はいすぐに対処いたします」と言って、

 

近辺の馬を売っているところのカラー刷り4ページの

印刷物を数分内にドアの下から差し入れてあったと

いうのです!

 

私にはほとんどジョーク、ジョークという

話に聞こえますが、

 

やはり学ぶことはあると思いました。

 

「私の仕事の範囲はこれとこれ」

と決めつけががんじがらめだと

自由な発想も起きませんね。

 

ハウスキーパーの仕事というと

ベッドメイキング、整理整頓、掃除、

届け物、等々にまつわるものだけと

考えていると、

 

たった数分でできる

パソコン検索とプリントアウト

という簡単なサービスを思いつくことすら

できないでしょう。

 

確かにこのハウスキーパーさんは

「何か私にできる御用はございませんか?」

という言葉をその通り真摯に言っていると

見事証明しました。

 

マニュアル通りに言う言葉ではなかった!

 

これはテキサス州オースチン

フォーシーズンズホテル

素晴らしいおもてなしのエピソードですね。

 

この通りにすべてのビジネスで

通用させようとは思いません。

 

しかし、学べるポイントはあります。

 

お客様に日頃使っている

マニュアル言葉を振り返ってみよう。

どこまで本気なのか考えてみよう。

 

という宿題でした。

 

ではまた!